2020年9月20日（日）の「2020 AKS療法®プロセスセミナー」に続いて、翌日の9月21日（月）は「2020 AKS療法®アドバンスセミナー」の第４回が大阪会場にて開催されました。
私はアシスタントとして参加させていただきました。

当然のことながら、コロナウイルス感染防止対策として以下のことを徹底いたしました。
まず事前に下記の自覚の有る方の出席見合わせのお願いをさせて頂きました。

　①当日熱が３７.５℃以上ある方
　②身体に倦怠感など風邪の症状などがある方
　③著しい咳やくしゃみの症状がある方
　④明らかに体調不良と見受けられる方

 そして会場に入る際には検温と、手指のアルコール消毒、全員マスクの着用のお願いを徹底しました。
希望者にはゴム手袋の配布もいたしております。入口のドアも窓も開け放して換気を行いながらのセミナーになりました。

第４回のアドバンスセミナーは「上肢スポーツ障害に対するAKS展開」という内容で行われました。
前日のプロセスセミナーでは肩周りの症状に対しての勉強でした。
これは肩から手にかけてのしびれや痛み、５０肩などに対しての内容です。
普通の治療院に来られるようなお客様の場合は、こちらの内容だけで十分に対応ができるのですが、スポーツによる肩周りの痛みには別のアプローチが必要になります。

今回のセミナーでは、
・各種競技の特性をイメージして障害を見抜く
・問題点を簡易的な評価で抽出できる
・効果的なアプローチを選択できる
・簡単かつ継続できるトレーニングを、短いセッションで説明することが出来る

などを学ぶことが出来ました。

まずはスポーツ障害の例として、野球の投球で起こる障害について学んでいきました。
投球動作は「ワインドアップ」「前期コッキング」「後期コッキング」「アクセラレーション」「フォロー」に分けることができます。
まずワインドアップから前記コッキングにかけての特徴と問題点を学び、起こる障害を考えます。その相の正しくないフォームを続けることで、
SLAP lesion
上腕二頭筋長頭腱炎
などの症状が起こることがあります。
これはAKS療法®による施術も重要ですが、しっかりとしたフォームの修正も必要になります。

そして、後期コッキング→アクセラレーションにかけての特徴と問題点を学び、起こる障害を考えていきました。
これには、
・肩甲上神経麻痺
・ＱＬＳＳ（Quadrilateral space syndrome）
・筋皮神経障害
・肘の痛み
などが起こることが予想されます。

それぞれの症状によりAKS療法®の選択される手技は変わってきます。
評価や症状、フォームの修正などを行うことで上記の症状の緩和をはかります。

その後は、インナーマッスルとアウターマッスルと呼ばれる筋肉のバランスを調べる検査と、インナーマッスルの働きが良くない場合のセルフトレーニングを学びました。
インナーマッスルとは、肩関節では「棘上筋」「棘下筋」「小円筋」「肩甲下筋」と呼ばれる小さな筋肉です。

これらは肩関節を安定させる筋肉です。
これらの筋肉が上手に働かないとアウターマッスルと呼ばれる大きな筋肉が働いた時に、関節の軸などがずれてしまい、肩関節の障害に繋がります。
インナーマッスルは「鍛える」というよりも「より上手に働けるようにする」ことが大事です。
筋肉にスパズムがあり、伸びも縮みもしなくなった筋肉をトレーニングで鍛えても、働きが悪ければ仕方ありません。
まずは筋細胞リリースと促通でしっかりとした動きが出来るようにすることが、肩関節の障害に有効です。

その後は、それぞれの筋肉に対しての筋細胞リリースを学びました。
アドバンスセミナーになると、プロセスセミナーの時よりもより細かい筋肉の施術を学びます。
同じ筋肉を狙うにしてもスポーツ障害などでは、筋細胞リリースを行う際の肢位なども変わってきます。

 さすがにアドバンス受講生ともなると、難しい講義にもしっかり付いてこられていました。
これはプロセスセミナーで鍛えられたからでしょう。

私自身もアドバンスコースを修了して2年が経っていましたが、勉強をさせていただくと改めてAKS療法®の奥深さに驚かされました。