2020年11月16日（月）は前日のプロセスセミナーに続き、「2020 AKS療法®アドバンスセミナー（第６回）」が大阪会場で行われました。
今回も私はアシスタントとしてお手伝いをさせて頂きました。

当然のことながら、コロナウイルス感染防止対策として以下のことを徹底いたしました。
まず事前に下記の自覚の有る方の出席見合わせのお願いをさせて頂きました。

　①当日熱が３７.５℃以上ある方
　②身体に倦怠感など風邪の症状などがある方
　③著しい咳やくしゃみの症状がある方
　④明らかに体調不良と見受けられる方

そして会場に入る際には検温と、手指のアルコール消毒、全員マスクの着用を徹底しました。入口のドアと窓は開け放して、換気を行いながらのセミナーになりました。

アドバンスコースの最終回は「脊柱」について学んでいきました。
特に頚椎に対しての考え方です。

背骨には椎孔と呼ばれる穴が開いており、その中を脊髄が走っています。
その穴が上下に連なると、脊柱管と呼ばれます。
その脊柱管が何かしらの原因で狭くなると「脊柱管狭窄症」という症状が出現します。
これが頚椎で起こると「頚髄症」です。
これは脳出血やクモ膜下出血と同じような症状を起こすので、正しい鑑別が必要です。

頚髄症はストレートネックが原因となって起こることが多いと言われています。
ストレートネックの原因としては、スマホやパソコンなどを不良姿勢で長時間使用することなどがあげられます。
そして頭が前方に移動すること（前方変位）で首の後ろの筋肉も硬くなってきます。
そのような方は肩甲骨も下方回旋位になり、背骨も全体的にストレートになります。横から見ると膨らみのないペラペラの体に見えます。美容にも関わってきますね。
当然背骨がストレート化すれば、胸郭にも影響が出てきます。
この場合、胸郭が上手に動かなくなることで呼吸が浅くなってくるので呼吸数も増えてきます。
呼吸が浅く（早く）なるということは自律神経にも影響を起こします。この場合交感神経優位になり、それが酷くなるとうつ症状が出ることもあります。
（これは前回講義の「呼吸」に対するアプローチも必要になります）

まずはしっかりとストレートネックの評価をして、それに対する方法を学びました。
基本的にはプロセスコースで学んだことを組み合わせていきます。
〇仙腸関節や肋椎関節、そして頭蓋に対する関節包内リリース
〇肩甲骨の位置異常に対するAKS療法®
〇腰椎ストレート化に対するAKS療法®
〇胸郭の拡張性の改善（呼吸）

そして今回学んだ、「ストレートネックに対するAKS療法®の展開」になります。
首の後ろにある「後頭下筋群」やその下にある「短背筋群」、そして顎関節に深く関わる「外側翼突筋と内側翼突筋」を働かせる手技を学びました。

このように全身をみることで、頚髄症のような難治性の症状にも対応できるようになります。
もちろん普通の脊柱菅狭窄症だと思われていた症状にも、適応しなければいけないこともあります。

AKS療法®はプロセスコースだけでも充分な結果が出すことができます。
しかしアドバンスコースを受講することで、もっと深くお客さまの状態を知ることが出来るようになります。
全6回で「中枢」「歩行」「投球障害」「膝関節」「呼吸」「脊柱」などを深く学びました。
一見、今の症状とは関係ないように思うことでも実は深い関係があることもあります。
それらを見抜けるようになれば、さらにお客さまの悩みにアプローチが出来るようになります。

今回で「2020 AKS療法®アドバンスセミナー」の大阪コースは終了しました。
コロナウイルス感染の影響で大幅に日程がずれてしまい、受講者の方には本当につらい思いをされたと思います。
しかしセミナーでは、コロナウイルス感染拡大防止の為に出来ることは最大限行いました。
絶えず換気をしていたため、入口のドアや窓を開け放していましたので、冷房が効かず汗をかきながらの講義もありました。
そんな厳しい状況の中、とても立派な「上級AKS療法士®」がたくさん誕生しました。
私もアシスタントとしてお手伝いさせて頂き、本当に嬉しく思います。

その方達が今後、益々活躍されることを心より願っております。