お風呂が腰痛に良い効果をもたらすことは、こちらの記事でご紹介いたしました。
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では、温泉はどのような効果があるのでしょうか?

温泉で腰痛が治る!?
温泉は腰痛に効くといいますが、それは…
- 温熱効果、水圧効果、浮力効果などの物理的効果
- 温泉に含まれる化学成分の薬理効果
- 環境が変わることでのリラックス効果
ということが考えられます。
お風呂と温泉の違い

自宅での入浴も正しく行えば、腰痛の緩和に効果があると考えられますが、温泉の方がより高い効果があるのではないでしょうか。
共通の特徴として
- 温熱効果により、血流が促進して栄養分が運ばれ、老廃物を運び去る
- 水圧効果で、血流やリンパの流れを良くして浮腫みを抑える
- 浮力効果で、筋肉や関節の負担を下げ、緊張を和らげる
などがあります。
温泉は環境省が昭和23年に制定した温泉法により定義されています。
温度や化学成分などが一定の基準値を超えたもので、さらに「療養泉」は治療の目的に供するもので、こちらにも温度や化学成分などに基準があります。
温泉にはたくさんの泉質があり、それぞれ適応症があります。
温泉に浸かるだけではなく飲用すると、より効果の高いものもあります。
湯治とは

温泉には含まれる化学成分により、治療として効果はありますが、2泊程度の入浴では高い効果を望むことは難しいといわれています。
治療としての効果を望むのなら、2~3週間ほどの期間が必要になるようです。
湯治とは長期的に身体を休める「休養」、健康を保つ「保養」、病気を治療する「療養」の目的で入浴することをいいます。
しかし2週間以上も仕事を休んで、湯治に行けるような人は少ないですよね。
1週間に1、2回温泉に入ることを3~6か月続けることで、湯治と同等の効果が得られるともいわれています。
湯治は腰痛に効果ある?

先ほども書きましたが、とくに療養に役に立つ温泉を「療養泉」と呼びます。
療養泉には泉質ごとに適応症があります。
泉質に関わらず共通するものを一般的適応症と呼び、その中には「筋肉、関節の慢性的な痛み、こわばり」に効果があるものもあります。
肩こり、腰痛は泉質に関わらず効果があるということですね。
他に適応症の例として、
単純温泉は自律神経不安定症・不眠症・うつ状態など
二酸化炭素泉は切り傷・抹消循環障害・冷え性など
含鉄泉は鉄欠乏性貧血など
含よう素泉は高コレステロール血症などに効果があるとされています。
腰痛はどの泉質でも構いませんが、特定の症状にたいしては適応する泉質を選ぶことも大切になります。
温泉での注意点や禁忌

温泉には泉質に関わらず次のような注意点があります。
風邪などで熱が上がっているときは、身体への負担が大きくなります。
活動性の結核や高度の貧血など、身体が衰弱しているときは血栓症などのリスクが高くなります。
他にも肺や心臓の状態が思わしくないときは水圧の負担が大きくなりますし、消化管出血なども禁忌になります。
泉質が酸性泉や硫黄泉の場合、皮膚や粘膜に敏感な人や高齢者の皮膚乾燥症の人も禁忌です。
泉質や禁忌症はホームページで調べられますので、思い当たることがあれば一度調べてみるのも良さそうですね。
まとめ

環境省による温泉利用者に対してのアンケートでは、健康状態の向上やストレスの解消、疲労の改善に効果があったという結果が出たそうです。
温泉旅行は、温泉(入浴)効果だけではなく疲れた心身をリフレッシュさせて、明日からの生活に活力を与えます。
湯治のように長期間ではなくても、十分に効果がありますので時間を作って行かれてみてはいかがでしょうか。